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日本では既に情報提供が行われていると見るべきでしょうかね!?

日本での話です。

ある犯罪に、あるメーカのある型番のタイプライターが使われたということで捜査されました。今のように量販店のポイントカードで代表される会員カードがそんなになかった頃の話だと思いますが、販売された数千台の持ち主を殆どトレースできているようでした。今でもそうですがメーカ保証期間サービスにより持ち主の情報がある程度把握できていたからでしょう。

ここで、そのメーカは当初捜査当局に対して生の個人情報は提示していなかったでしょうが、属性に基づいてスクリーニングし、ある程度絞られた後で、連絡先や氏名や性別などの生の個人情報を提示していたのでしょうね。

これが現代であれば、もしテロ犯人がそのタイプライターを使っている可能性があった場合、米国当局からも資料提示の要請があったということかも知れません。

日本の捜査当局にしても米国当局にしても、それぞれ正当な理由があって、こうした個人情報またはそれに関わる属性の提示要請があったのだと理解しますが、いろいろなリスクが出てきます。

犯罪に関わる人に関する情報提示については、一般のひとにはほぼ関係ないので、その情報が必要とされる「関係者以外に情報が漏れないと保証かつ検証できれば」一見問題ないように見えます。

加えて、犯罪に関わる人に関する情報と残りの一般のひとの情報を切り離してしまえばいいのでしょうが、そうすると普通行動との比較が困難になるので、それも難しいのでしょうね。たとえばある催しものでほとんどの人が東に歩いていたとき西に歩いている数人を被疑者と見る場合があるのでしょうが、その場合、「ほとんどの人」の行動履歴が必要になりそれを切り離すことが不可能になります。

結局、玉石混交の情報を相手に、上記の「関係者以外に情報が漏れないと保証かつ検証できれば」という条件を成立させるのは一筋縄ではいかないでしょうね。

日本の捜査当局はその「無誤謬性」を盾に「関係者以外に情報が漏れないと保証かつ検証」できた、とするでしょう。既にその反例が山ほどあるにもかかわらず押し通すかも知れません。

一方、米国当局の場合、ES(江戸語・雪電)の存在自体がそうした「反例」のひとつになってしまいました。

事件解決のトリガはビッグデータだったのか

「母さんお願い詐欺」に関して、つい先日ですが新聞にこんな内容の記事が載っていました。20代と思われる男性がキャバクラで豪遊しており、その男性は「母さんお願い詐欺」に加担しているらしいと捜査当局が目をつけていたとのこと。実際に、その男性が「出し子」と呼ばれるATM引き出しや現金受け取りという末端の役割をしていたところを現行犯で逮捕されたそうです。

ここで問題となるのは、捜査当局がその男性に目をつけたトリガーが何だったかということ。捜査上の聞き込みやら人相やら垂れ込みやら従来の捜査手順を踏んだものか、またはキャバクラで豪遊している20代と思われる男性の店からの情報クレジットカードの履歴情報からか。後者はクラウドから入手可能なものです(恐らく現金を使って足がつかないようにするとは思いますが)。

「キャバクラで豪遊」でも、「高級スポーツカーを現金購入」でも、「競馬で大金を掛ける」でもいいですが、こうした、通常の生業を持つ20代の(独身)男性ではありえない行動情報をキーワードにクラウドから情報入手し、それを元に捜査が行われたと仮定すると、「よくぞやってくれた」とも「怖い」とも言えますね。

こうした犯罪行為であぶく銭の入ったひとは、使う際もあぶく銭のように使うでしょうから(これも本当がどうか不明です)、「入る」方の捜査だけではなく「出る」方の捜査をすればいいのに、と私は数年前から感じていました。もしクラウドからの捜査だとしたらようやくその萌芽が出たというところでしょうか。

恐らく数年前にはこうしたことは不可能で前提となる環境が未熟だったのでしょう。SNS・スマホの普及やビッグデータの扱いが当たり前になりつつある今年や来年あたりからその威力を発揮しているのではないでしょうか。

それにしても、新聞の事件、捜査が先だったのか、クラウド情報が先だったのか、今もよくわかりません

迷宮入りになりそうな誘拐事件や蒸発案件で効果を発揮するビッグデータ

誘拐事件や蒸発その他で、今でも消息不明な方々がたくさんいらっしゃいますが、その有効な手掛かりがビッグデータで掴めないでしょうか。

たとえ蒸発した本人が故意にいなくなったとしても、そしてどこかで幸せに暮らしていたとしても、探している人に取っては、とても辛いことでしょう(もちろん虐待の場合は別です)。

捜査当局があの手この手で把握する目撃者の情報は本当に有効なんでしょうが、たまたま事件の前後に現場に居合わせて何かを目撃したとしても、本人にその自覚がなければ、そもそも記憶を辿ろうともしないでしょう。

でも、そうした目撃者の候補がビッグデータから掴めるとしたら?そして目撃者候補の記憶や証言から有効な手がかりが得られるとしたら?

個人情報も大切ですが、扱いさえ正当であれば、殆どひとにとって価値のない情報が「誘拐事件を解決できる」「蒸発したひとの消息が分かる」など、当事者にとってはこれ以上考えられないほどの価値に変貌するでしょう。

そしてたとえ実際の事件で効果が得られなかったとしても、少なくともこれから起きる犯罪に対する抑止効果が期待できるのではないでしょうか?

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以上です。